29日の世界ボクシング評議会(WBC)フライ級タイトルマッチ(さいたまスーパーアリーナ)で王座を奪取した亀田興毅(23=亀田)が30日、東京・赤坂のTBSで会見。快挙から一夜明けての喜びを語った。
前王者・内藤大助(宮田)との因縁対決を判定で制した前日の試合後、祝勝会やテレビの生出演が続いて一睡もしていないという亀田。それだけに「まだ実感はわいてないですね」。それでも携帯には知人からの祝福のメールが「結構、殺到ですわ」とうれしそうな笑顔をみせた。 中継の視聴率は平均43.1%、瞬間最高では51.2%(関東地区。以下も同じ)を記録。これは視聴率調査が現在の方式になった1977年以降では、具志堅用高対ハイメ・リオス(パナマ)戦(78年5月7日)の43.2%に続く、ボクシング中継史上2番目の高視聴率。今季のスポーツとしてもワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の順位決定戦・韓国戦での40.1%を抜いてトップとなった。
世界ボクシング協会(WBA)ライトフライ級王座を獲得した2006年8月のフアン・ランダエタ(ベネズエラ)戦は平均42.4%。王ジャパンが世界一となった同年3月の野球WBC決勝戦(43.4%)に及ばなかった。「前に(野球WBCに)負けたときは、次は勝とうと言うてたから、今回WBCに勝ったのがうれしい」
それでも「これはまあ、内藤選手も5回防衛してビッグネームになって、お互いのアレで数字になったからね」と前王者をたてる。世紀の日本人対決といわれた薬師寺保栄対辰吉丈一郎戦(1994年12月4日)の平均39.4%を上回ったことについても、「あの試合を超えたとは思ってない」と謙虚に話した。
「これをキッカケにボクシングがもっともっと盛り上がっていったらと思いますね」。自身については「まだまだアカンと思てるから、勉強ですね。もっともっと勉強して、もっともっと進化せな」と殊勝に話した。
初防衛戦の相手として名が挙がる同級暫定王者のポンサクレック・ウォンジョンカム(タイ)について聞かれると、「17歳のときにスパーをやったし、因縁がありますね。でも、それは(内藤陣営の)宮田(博行)会長とウチで話して決めると思う。オレは誰でも決まったらキッチリ準備して戦うだけ」。今後については「何回か防衛しようと思っていますが、あとは体と相談して。体が大きくなったらスーパーフライに上げて3階級制覇を狙います」と、さらに上を見据えた。
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