2008年12月31日

派遣切りから2か月、所持金底つき炊き出しの列に

12月30日3時4分配信 読売新聞


 「派遣切り」や「雇い止め」の動きが広がる中、職と住まいを失った派遣労働者や期間従業員が、厳しい年末年始を過ごそうとしている。

 都会の公園で行われている炊き出しを訪ねると、瀬戸際まで追いつめられた彼らの姿があった。

 29日午後7時。東京・新宿の新宿中央公園の広場では、炊き出しに300人以上が列を作っていた。

 その一人、茨城県内の大手電気機器メーカーの工場で派遣労働者として働いていた河野泰享(やすたか)さん(33)は、肉と野菜の煮込みをご飯にかけた丼を受け取ると、立ったまま食べ始めた。

 河野さんは10月上旬に派遣会社から「工場が減産になるので辞めてほしい」と通告され、同月中旬、職探しのため上京した。交通量の調査など日雇いのアルバイトをしながら、夜はファストフード店などで寒さをしのいでいたが、年末になって仕事が途絶えた。今の所持金は500円。今月からは新宿駅周辺で寝泊まりしている。

 荷物は路上で寝るためのシートなどが入ったリュックサック一つ。広島出身だが、住民票は茨城県の派遣先の寮の住所のままで健康保険証もない。「健康だから路上の寒さにも耐えられるが、病気になったら……」。河野さんは食事を終えると新宿駅に足を向けた。

 同公園で28日〜来月4日の予定で炊き出しをするボランティア団体「新宿連絡会」によると、炊き出しに来る人は昨年より2割ほど多く、若い人も増えているという。

 28日夜、名古屋市内の公園でも元派遣労働者の男性(40)が炊き出しに並んでいた。浜松市の自動車関連工場で働いていた男性は今月初め、派遣契約を打ち切られ、同僚8人とともに寮を追い出された。手元の蓄えは約20万円。「親の世話にはなれない」と北海道の実家には帰らず、職探しのため名古屋に来て、サウナやカプセルホテルに寝泊まりしていたが、26日夜、ついに所持金が底をついた。

 通りかかった公園で、見よう見まねで段ボールを敷き、新聞を体に巻き付け寝ようとした。だが、あまりの寒さに1時間も我慢できなかった。その日は一晩中、街を歩いて朝を迎えた。

 「来年は、正社員として働けるところを見つけたい」。男性は、そう言って公園を後にした。年末年始は市の無料宿泊施設への入居を申し込むつもりだという。
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