2008年08月25日

実験 ナマコやハゼで海水浄化

8月25日9時50分配信 カナロコより

 開港当時のきれいな海を取り戻そうと、横浜市がハマの観光名所・山下公園(中区)の目の前で、全国初のユニークな実験に取り組んでいる。海藻や魚介類など海の生き物が持っている浄化能力を活用し、水質や透明度をアップしようというもの。来年の横浜開港百五十周年や、この海域で同年八月に開催されるトライアスロンの国際大会に向けて、弾みをつけたい考えだ。

 実験場所は氷川丸と大さん橋の間。四十メートル×八十メートルの四辺のうち、三辺に海底まで化学繊維の水中スクリーンを設置。沖側の一辺は海底部分を開けて生物の動線を確保。さらに、護岸と平行に六枚の水中スクリーンを海面からと海底からの二種類を三枚ずつ交互に設置し、海面近くを漂う赤潮や降雨時の濁り水が入らない造りになっている。

 汚れた海水の流入を防いで水質を安定させ、ナマコやハゼなど、この海域に生息する五十種類以上の生物が、どれだけ海水を浄化するかを調べる。土砂の入れ替えや、ろ過装置などの器具を使わず、自然の力に任せるのがミソ。本年度予算で、市の新規事業として三千六百万円を計上している。

 実験には、市環境創造局の石井彰係長(58)ら水質問題に詳しい職員八人が参加している。「海藻類は窒素やリンといった有機物を吸収し、カキやムラサキガイはプランクトンを捕食する。海中生物には汚れた海水を浄化する力がある」と石井さん。この海域の汚れた海水とムラサキガイを透明の容器に入れて酸素を送り込む実験をしたところ、わずか二十分で海水は透明に変化したという。

 同局によると、海が持っている浄化能力を超える負荷がかからなければ、良好な水質を保つことができる。透明度が増せば太陽光も深くまで届き、光合成を行う海藻類が成長し、酸素も豊富になるという本来の循環が復活する。

 実験は先月十七日に開始。本年度いっぱい続けられ、実験海域の中と外の透明度や酸素濃度などの水質を比較する予定。

 山下公園前の夏場の透明度は水温の上昇に伴ってプランクトンや赤潮が発生し、数十センチ〜二メートル程度に低下する。このため、石井さんは「夏でも冬の透明度の五、六メートルにするのが目標。実験の成果を生かし、いずれは山下公園の前で市民が泳げるほどきれいにしていきたい」と話している。
posted by 宝島S at 13:13| ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | ニュース(環境と健康) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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